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産地レポート

海を守るふーどの森づくり植樹協議会10周年の記念企画を開催 今後の活動に向けて決意を新たにしました

12月2日(金)、東京・千代田区の星陵会館で野付植樹協議会の設立10周年の記念企画が開催されました。講演会や、パネルデイスカッションを通して、10年の歩み・取り組みを振り返りました。

会場の様子

パルシステムでは、農産物だけでなく水産物についても産直に取り組んでいます。2009年の水産方針を制定したことでさらに提携産地が広がり、資源循環や環境保全を協力して進める産地が増えています。

水産品の産直における最初の取り組みが、2001年の野付漁協との「海を守るふーどの森づくり植樹協議会」の基本協定の調印でした。協定の調印から10周年を迎えたことを記念して12月2日(金)、星陵会館で記念企画を開催し、協議会関係者、パルシステム関係者など69名が参加しました。

協議会の歩みを改めて確認

協議会の副会長で野付漁協の佐藤一雄専務理事からは、野付漁協の紹介と協議会の10年の歩みが報告されました。野付漁協は、資源管理型漁業の取り組み、そのための植樹活動に取り組んでいます。パルシステムとの交流は現在、植樹ツアーのほかに、パルシステムの職員の産地研修会や、浜の母さん料理教室など多くの活動を企画しています。

佐藤専務は、料理教室を始めた当初、講師役の野付漁協婦人部みなさんが恥ずかしがってなかなか人が集まらなかったことや、イクラ嫌いだったパルシステムの職員が野付のいくらを食べて好きになり、それから多くの組合員さんにおすすめしてくれたことなどのエピソードも語られました。

畠山氏の講演で森林の重要性を認識

畠山氏の講演

特別講演としてNPO法人森は海の恋人代表の畠山重篤さんが「植樹活動と東日本大震災について」と題し講演しました。自ら宮城県気仙沼市でかきやほたての養殖を行っている畠山さんは、自らも震災の被害にあいながら気仙沼の漁業、林業の復活のために精力的に活動しています。

講演では、夏場の現金収入を確保するためにホタテの養殖にチャレンジし産業として育てた家業と継いだ時の苦労話や、震災後息子たちを呼び寄せて家業を守るために一家で努力していることなどが話されました。震災1カ月後、それまでなにもいなかった海で孫から「おじいちゃん、魚がいる」と言われ、海に生きものを確認できた時は本当に嬉しかったそうです。

国内の林業の重要性を訴える

畠山さんは「日本の農業・漁業も大変ですが、林業も大変です。木材の価格が下落しているので、森林に人の手が入りません。国産の木材をどう活用するかが震災復興のキーワードになるのでは」と提起しました。震災後の復興のために20万軒の住宅の建築が必要と言われています。加工技術も向上していて短時間で木材として使え、廃棄物の少ない工法もあるそうです。今後の震災に備えて「ストックしておく意味あるのでは」との指摘もありました。

漁業における森林の重要性については「海中のバクテリアが増えるのには鉄が必要です。森林は鉄分を供給する役目を果たし、不足すると海藻が生えなくなることが分かってきました。海の磯焼けは森林の木を切ってしまったことが原因で、海にとっても森林にとっても鉄の循環が不可欠なのです」と説明しました。

パネルデイスカッションではそれぞれの立場を理解し合いました

パネルデイスカッションでは、5名のパネラーのそれぞれの組織の現状を紹介しました。パルシステム千葉の平野都代子理事長は、千葉県三番瀬の見学などを通して組合員とともに山と海のかかわりを学んでいるが報告されました。パルシステム連合会原秀一常務執行役員からは、2009年に水産方針が定められてから、少しずつ水産について理解が深まってきていることが話されました。

北海道漁連の重岡徳次代表理事常務らは、農業以上の高齢化で後継者がなかなか育たない漁業の現状が報告されました。パルシステム連合会の高橋宏通産直推進部長は「福島の原発事故で、森林は放射能を吸着し拡散を防いだ一方、下流域への汚染源にもなっています。命の原点である海や森林はいろいろな役割を果しています。未来に希望をもてる対策を進めたいと考えています」と結びました。

●海を守るふーどの森づくり植樹協議会の取り組み内容

◇植樹活動

・野付漁協、別海町森林組合、パルシステム(旧称:首都圏コープ)が協力し、野付漁協所有地に「首都圏コープの森」を作り、植樹活動を実施。1998年からエンジュやシラカバなど6,000本を植樹しました

◇野付関連商品の取り扱い

・ほたて、ほっき貝、鮭・スモークサーモンなどの産品を販売。2000年度46.7tから2009年度は255tまで増えています

◇資源循環型漁業の取り組み

・北海シマエビの育成するアマモを保護するため、スクリューを使わない「打瀬網業」を実施しています
・ホタテ貝は「海は畑」の管理志向で、採り過ぎないように4年ごとに漁を行う「4輪採区」を採用しています
・漁業残さ物をたい肥化して、農業者に販売しています

◇生産者消費者の交流

・植樹ツアー/職員産地研修等の訪問
・組合員参加の商品を開発(「北海道野付の海鮮丼」の開発)
・浜の母ちゃんの料理教室の開催

「植樹」プロジェクト(産直いきいきコミュニティ)

●パルシステムの野付漁協関連商品
パルシステムでは、野付漁協で漁獲、生産される「コア・フード野付のほたて」「北海道野付産いくら醤油漬」などを取り扱っています。2011年5月には、野付産の水産品を気軽に食べてほしいと、組合員による「商品開発チーム」が協力し「北海道野付の海鮮丼」を開発、発売しました。
組合員が開発に協力「北海道野付の海鮮丼」発売 海を守る産直産地の味を一度に楽しむ海鮮丼

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